楽天から発売されている新型コロナウィルスのPCR検査キット。
4月20日から販売が始まりましたが、最低でも100キットの法人向けのようですね。
実際に販売サイトに訪れてみると、ちょっと不思議な注意書きが並んでいます。
「本検査キット〜は医療機器ではなく」
「利用者自身の責任による自己採取に限ります」
「このサービスは法人・企業向けです。」
等です。これらの文言は、法律家から見ると、それぞれ該当する法律が見えてきて、意味の無いわけではありません。以下解説します。
「本検査キット〜は医療機器ではなく」ですが、医療機器なら申請、承認が必要です。承認なく販売することは医療品医療機器等法に違反することになります。
「利用者自身の責任による自己採取に限ります」ですが、患者からウィルスを採取する行為は、医療行為とみなされますので、他人が介助すると医療法等関連法令に違反することになります。
「このサービスは法人・企業向けです。」については、企業で働く方の健康管理のために製造された趣旨だとは思いますが、個人向けの製品の場合、消費者契約法等により個人は保護されていますから、まずは法人向けに製造されたのではないかと解釈することも可能です。
販売者の本当の意図を入れたのかについては、私の存じるところではありませんが、今回、記載した文言のみ法律面からみてみると、販売側を守るためのものとなっています。