飲食店経営と相続放棄

ご夫婦で飲食店を経営されていて、突然ご主人が亡くなられたような場合、なかなかお店の継続は難しいかもしれません。そのような場合で、ローンがまだ沢山残っているのに、財産がほとんどない場合には、相続放棄という手法によって、お店の借金から逃れることができます。

ただ、相続放棄には注意点があり、それが認められるためには、相続放棄の前に勝手に相続財産を使いこんではいけないというルールがあり、注意しなければなりません。

「相続財産を使う(=処分行為)」とは、例えば、「お店にある高額なワインを処分」したり、「仕入れ業者からの請求書を、お店のお金で支払う」ことなども含まれるとされ、それが処分行為をしたと見なされると、法定単純承認という「借金の相続」になり兼ねません。

悩ましいのは、テナントの賃貸借契約を解除しないことには、毎月の家賃がかかる一方、解除するにあたって、店内の冷蔵庫等を処分する必要があり、安全に相続放棄するには、それなりのテクニックを必要とします。

ご主人が亡くなられて、気が動転している時に、請求書があったら、払ってしまいますよね。ご注意ください。

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